歯ぎしりは歯に大きな負担をかけ、歯を破折させてしまうなど、歯をだめにしてしまうことがあります。これは、インプラントやオールオン4に関しても同様なのでしょうか?
今回は、歯ぎしりが及ぼすオールオン4への影響について、またその対策についてご紹介していきます。
歯ぎしりの力はどのくらい?
歯ぎしりによって歯にかかる力は自分の体重、もしくはそれ以上になると言われています。食事をする際に噛む力は10キロくらいと言われているため、その何倍もの力が歯にかかるということになります。
しかも歯ぎしりは持続的に力がかかるので、その破壊力は計り知れません。
このようなことが日々繰り返されると、歯やその周囲の組織が破壊されるのも当然だと言えるでしょう。
歯ぎしりはインプラントにもダメージを与える
歯ぎしりが歯に及ぼす影響としては、
・歯の異常なすり減り
・歯のヒビ、破折
・歯周病の悪化
などが挙げられます。
その結果、それが続くと最終的に歯を早く失うことになります。
これは人工物であるインプラントに関しても例外ではありません。
むしろインプラントは天然歯に比べて歯ぎしりのような横方向からの力に弱く、結果的に歯を支えている骨が破壊されやすいという側面があります。
実際に、歯ぎしりはインプラントをダメにしてしまう大きな要因の一つとなっています。
もともとご自分の歯を歯ぎしりが原因で失ったという人は、歯ぎしりの傾向があるままインプラントを入れた場合、また同様のことを繰り返してしまうリスクが高いと言えます。
そのため、歯ぎしりが強い人にはインプラントを勧められない場合もあります。
歯ぎしりをしている場合のオールオン4への対策法
歯ぎしりのある人がオールオン4を入れる場合、インプラントを守るために次のような対処法があります。
噛み合わせを調整する
インプラントと骨の間には天然歯と骨の間に存在する「歯根膜」が存在しません。これは、クッションの役割を持つもので、天然歯の場合には、噛んだ時に歯が若干沈み込みます。
インプラントと天然歯が混在している場合、噛む際に天然歯は沈み込むのにインプラントは沈み込まないということが起こり、結果的にインプラントに強い力がかかって、インプラントがダメージを受けてしまいます。
そのため、インプラントのかみ合わせは天然歯よりも若干低めに調整する、ということを行います
なお、かみ合わせは歯のすり減りによってだんだんと変わってきますので、噛み合わせのチェックは定期的に行い、必要に応じて調整が必要になってきます。
マウスピースをつける
歯ぎしりはご自分でコントロールができません。そのため、歯ぎしりをしている人は、すぐにインプラントをだめにしないためにも、歯ぎしりのダメージから歯を守るためのマウスピースをつけることが推奨されます。