オールオン4のインプラントの素材は何でできている？体への影響は？

オールオン4で使用されるインプラントは、軽量ながらも強度に優れ、生体親和性の高い材料として知られる「チタン」を主原料とした素材で作られています。これは、通常のインプラントも同様です。

チタンは金属ですが、金属アレルギーを起こしにくい金属としても知られており、身近なところではピアスなどのアクセサリーにも使用されていますし、医科の分野では骨折時に固定するためのボルトやプレートとして、また心臓のペースメーカーにも使用されている、長年にわたり安全性が証明されている素材です。

チタンは骨と結合する性質を持っており、一度強固に結合するとご自分の体の一部のようになります。そのため、まるでご自分の歯のようにものをしっかりと噛めるようになります。

チタンが他の金属と異なり、アレルギーを起こしにくい理由は何なのでしょうか？
それは、チタンが非常に安定しており、唾液などの水分に溶け出しにくく、イオン化しにくい、という性質を持っているからです。

通常、多くの金属は、唾液や汗などの水分にさらされると、金属イオンが微量に溶け出します。

そして、体内に入ってタンパク質と結合した金属イオンはアレルゲンとなってアレルギー反応を起こすこともあります。

一方、チタンは空気に触れると表面に膜を作るので、唾液や汗などの体液に触れてもイオンとして溶け出すことがありません。結果的に、タンパク質と結合することもなく、アレルギーを引き起こす原因物質を作り出しにくいのです。

とはいえ、チタンが全ての人に対して100％大丈夫かというと、そうとは言い切れません。

チタンはアレルギーを非常に起こしにくい金属として知られていますが、しかしながらごく稀なケースでは金属アレルギーの症状を起こす人もいると報告されています。

割合としてはわずか0.5％程度ですが、もしこれまでに歯科金属やアクセサリーなどで金属アレルギーを起こしたことのある方や、アレルギー体質を持っているという方は、チタンに対しては大丈夫かどうか、念のために皮膚科でアレルギーテストを受けてみられることをおすすめします。

五十嵐歯科医院ではこれまでに多くのオールオン4治療を行っておりますので、興味のある方はお気軽にご相談ください。