オールオン4はインプラント治療の一つで、埋め込んだインプラントが連結した歯を支えることで、見た目や機能を回復できる治療法です。
歯を全て失った場合には、総入れ歯をはじめ、他にも、インプラントを埋め込んだ上に取り外し式の入れ歯を入れるインプラントオーバーデンチャーと呼ばれるものもあります。
オールオン4も、インプラントオーバーデンチャーも、いずれもインプラントを使用するので、混同されてしまうことがあるのですが、両者は全く異なる装置です。
今回は両者の違いについてご紹介していきます。
固定式かそうでないか
オールオン4は、埋めたインプラントと人工歯を固定しますので、ご自分で外すことはできません。一方、インプラントオーバーデンチャーは、取り外し式ですので、通常の入れ歯のように自分で取り外しが可能です。
ちなみに、インプラントオーバーデンチャーが普通の総入れ歯と違うのは、顎の骨に埋め込んだインプラントと入れ歯の両方に金具や磁石がついていることで、両者がしっかりと固定される、という点です。
固定式がいいのか、取り外し式がいいのか、これはその人の考え方にもよりますし、予算によっても選択肢が違ってきますので、一概にどちらがいい、ということは言えませんが、少なくともお手入れの面で言うと、オールオン4は歯磨きの際に装置を外す必要がないので、手間がかからない、ということは言えるでしょう。
人工歯の大きさ・形の違い
両者の人工歯のサイズ・形にも違いがあります。
オールオン4の場合、人工歯には歯茎の部分もつきますが、入れ歯とは違って粘膜をあまり覆う必要がないので、その部分は小さくなり、総入れ歯の形とは違った見た目になります。
一方、インプラントオーバーデンチャーの場合、見た目は一見、総入れ歯と変わりません。ただし、総入れ歯の場合とは異なり、粘膜の吸着のみに頼るわけではなく、インプラント部分でしっかりと保持されるので、総入れ歯の大きさよりは小さくすることができ、違和感を減らすことができます。
以上、オールオン4とインプラントオーバーデンチャーの主な違いをご紹介しました。どちらを選択するかは、それぞれの方の好みにもよりますし、ご予算、生活スタイルといったものによっても違ってきます。
五十嵐歯科医院ではこれまでに多くのオールオン4治療を行っておりますので、興味のある方はお気軽にご相談ください。