インプラントを入れるかどうか悩む気持ち、お察しします。
「インプラントは、現代の歯科医療技術のなかで、最も天然の歯に近い感触を取り戻せる治療」と言われています。インプラントがしっかり骨と結合すれば、リンゴでもフランスパンでも食べることもできます。そのため、虫歯や歯周病で歯を失った人は「インプラントを入れたい」と強く思うでしょう。
一方で、「インプラントは手術が大変」「インプラントといえども『絶対』ではない」「治療費が高い」という評判を聞いてしまうと、「やっぱりやめておこうかな」と思ってしまうのではないでしょうか。
そこで今回は、インプラント治療に不安を持っている方に「インプラント治療の実際」を紹介します。これを読んでいただければ、不安と一緒に長年の疑問も解消できるでしょう。
不安(1)「インプラントは高いのではないだろうか」
治療費は歯科クリニックが自由に設定できるので「定価」はないのですが、インプラント1本入れるのに、総額で大体15万~45万円の間に収まるでしょう。確かに「安くはない」金額ですが、ではインプラントの治療費は「高い」のでしょうか。一概にそうとはいえないでしょう。
まずインプラントの場合、土台部分は10~15年はもちます。体調管理やメンテナンスをしっかり行えば、さらに長期間もたせることができます。
一方、入れ歯はそこまでの耐久性はありません。そうなると、入れ歯を何度かつくり直すことになります。その都度、歯科クリニックで集中的に治療を受けなければならないのです。医療保険がきくとはいっても3割の自己負担金はありますし、何より患者さん自身が「大変」です。
またインプラントを入れると、入れ歯よりはるかに上質な噛み心地を手に入れることができます。例えば15万円の自転車を買う人は、「この自転車は1万円の自転車より高い」とは思いません。なぜなら15万円の自転車には1万円の自転車にはない「価値」があるからです。インプラントにも同じようなことがいえると思います。
不安(2)「インプラントの手術が恐い、痛そう」
手術は十分な量の麻酔を使いますので痛みはありません。ただ、手術後に腫れ、それが2~3日続くことがあります。その場合、痛み止めを飲みながら自然に治るのを待ちます。手術時間はインプラントが1本の場合、1時間半~2時間ぐらいです。
不安(3)「インプラントは治療期間が長そう」
まずはカウンセリングや検査などで歯科クリニックに1~3回ほど通院することになるでしょう。これだけで1~2週間かかってしまいます。インプラント手術は、1本埋めるときでも2回行うことがあるのですが、その場合、1回目の手術と2回目の手術の間に3~7カ月空けます。これはインプラントと顎の骨が結合するのを待つためです。2回目の手術後に人工歯をつくります。これは1~3カ月かかります。
これらをすべて合算すると最短で4カ月少々、最長で10カ月少々となります。よってインプラントの治療期間は「順調にいった場合で1年かからないくらい」となります。
不安(4)「インプラントを入れた後の定期的な通院が大変そう」
これは確かに「面倒、大変」かもしれませんが、しかし考えようによっては「便利」でもあります。なぜなら、仮にインプラントを入れていなくても1年に1回くらいは歯医者に診てもらったほうがいいからです。そのとき歯石を除去することもできますし、天然の歯の歯周病をみつけることもできます。インプラント用の定期通院は、口腔内全体のメンテナンスをするチャンスでもあるのです。
不安(5)「インプラントを入れたら絶対禁煙しなければならないの?」
不安(6)「糖尿病を発症しているとインプラント治療を受けられないと聞いた」
インプラントが細菌に攻撃されると、インプラント周囲炎という重大な病気を引き起こしてしまいます。そのリスクが大きいとき、インプラント治療は受けることができません。
しかし中程度の糖尿病で血糖値のコントロールができている患者さんは、インプラント治療を受けています。糖尿病の患者さんのインプラント治療については、歯医者の見解が分かれるところなので、ある歯医者が「インプラント手術はできない」と言っても、別の歯医者は手術をしてくれるかもしれませんので、とにかく歯医者に相談することをおすすめします。
まとめ~無料のインプラント相談を利用しよう
インプラントについては多くの歯科クリニックが無料で相談にのってくれます。
そのような機会を利用して不安を払拭してみてください。