インプラントは、むし歯や歯周病により失ってしまった歯の代わりになることから「第二の永久歯」とも呼ばれています。
入れ歯のように取り外しをする必要もなく、咀嚼力も優れていて見た目にも美しいのが特徴です。しかし、丁寧なケアを怠ってしまうとインプラントの周囲に歯周病が起き、せっかくのインプラントも抜く羽目になってしまうのです。では、そういったことにならないよう、インプラントを長く使い続けるためにはどうすればいいのか、みていきましょう。
インプラントに寿命ってあるの?
しかし、インプラントを使い続けるには、治療後のアフターケアがとても大切です。歯医者さんに定期的に通う必要もありますが、毎日のお手入れは自然の歯よりも時間を掛けて入念に行う必要があります。お手入れを怠ると、インプラント周囲炎を起こしたりして、最悪の場合はインプラントが抜け落ちてしまう場合があります。
インプラント周囲炎
インプラント周囲炎が進んでしまうと、インプラントが埋められた歯茎や顎の骨が痛んでくるので、最終的にはインプラントが抜け落ちてしまうことがあります。これは、歯石や歯垢の中にある細菌が原因です。発症を防ぐためには定期的に歯医者さんに通い、歯石や歯垢を取り除くというようなメンテナンスを受けることと、自然の歯よりも時間を掛けて適切な方法での歯磨きが必要となっています。
歯医者さんでのお手入れ
また、歯医者さんでは、歯ブラシだけではなく超音波を使った特別な道具で、毎日のブラッシングでは行き届かない部分のクリーニングも行っていきます。定期的に歯石や歯垢を除去し、お口の状態に合った適切な掃除指導を受けることで、良好な状態を保っていきます。
自宅でのお手入れ
歯ブラシ
普通の歯ブラシを使用して歯磨きを行っていく場合は、通常の歯磨きと同じ磨き方で問題ありませんが、歯ブラシは細かく動かし、歯肉との境目をしっかりと磨いていきましょう。時間としては、30分くらい掛けて行うのが理想です。
電動歯ブラシ
電動歯ブラシは、通常の歯ブラシよりも短時間で汚れを落とすことが可能ですので、歯磨きに時間を掛けることができない人に適しています。電動歯ブラシを使用するときに気を付けることは、歯茎を傷つける可能性があるために、研磨剤や泡の出る歯磨き粉を使用しないでください。また、超音波歯ブラシや、音波歯ブラシが、インプラント治療を行った人に適しています。
タフトブラシ
インプラントの根元の部分や周りなどには、タフトブラシという細い毛束の先のとがった歯ブラシを使用しましょう。
デンタルフロス
歯とインプラントの間や、インプラント同士の間はデンタルフロスや歯間ブラシを使用して食べ物のカスなどを取り除きます。隙間の小さなところにはデンタルフロスを使用し、隙間の大きなところには、歯間ブラシを使用するとよいでしょう。
マウスウォッシュ
歯ブラシでのクリーニングを終えた後に使用すると効果的です。マウスウォッシュはアルコールを含むものと含まないものがありますが、どちらを使用しても問題はありません。他にも薬用成分が配合されているものなど色々な種類がありますので、自分に合ったものを使用するといいでしょう。
インプラントを長持ちさせるために
喫煙は、インプラント周囲炎や歯周病を引き起こす原因となってしまいます。インプラントをするために禁煙をしていた方も、時間が経つにつれてついつい煙草に手が伸びてしまうかもしれません。しかし、喫煙はインプラントの寿命を縮めてしまうことになるので絶対にやめましょう。